東西ドイツ統一後のベルリンを舞台に、当時の社会的混乱や東西の対立を描いたクライムドラマ!
旧東ドイツでの不正行為を捜査する警察組織ZERVで働くことになった西ドイツの警部ペーター・ジモンと東ドイツの警部カロ・シューベルトが、タッグを組んで事件の真相に迫る!
東ドイツの過去の犯罪を捜査するために1991 年から 2000 年まで実在した警察機関、通称ZERVの活動を描いた問題作!
1991年、東西統一後のドイツ・ベルリン。東ドイツ出身の主任警部カロ・シューベルトはドイツ政府によって設立された「政府犯罪および統一犯罪中央捜査局」(通称ZERV)のメンバーとして、東ドイツ時代の犯罪捜査を担当することになった。彼女は東ドイツ軍の解体を担った高官トロックラントの殺害事件の捜査を行うため、西ドイツ出身のペーター・ジモンとタッグを組むことに。捜査を進めるうち、東ドイツ時代の戦争兵器がオラニエンブルクの兵舎で発見された。事件との関連性を疑い、警察が見張りを立てる中、兵器は何者かによって盗まれてしまう。カロは父親の失踪と武器取引に何らかの関連があると疑い、真相の解明を決意する。東西を隔てた過去がまだ色濃く残る中、対立していたカロとペーターはそれぞれの過去と向き合いながら、事件の真相に迫っていく。
本作では、ドイツ統一後の初期における社会的な緊張や、西ドイツと東ドイツの文化的・政治的な違いがリアルに描かれている。東ドイツ出身のカロと西ドイツ出身のペーターとの2人の間には文化、価値観、イデオロギーの衝突があり、当初、西からきたばかりのペーターは、東ドイツのあらゆるものを軽蔑していた。しかし次第に、ペーターはカロに対して先入観を捨て去り心を開きはじめる。正義と悪は、どちらの立場から見ても正義と悪であることに、両刑事がすぐに気づくのだった。2人は違法な武器取引、実現されていない軍縮、政治的・社会的不正義など、国境を越えた古い徒党との戦いに共に立ち向かう。さらに、捜査の最中でカロは行方不明の父親に関するファイルを見つけ、自分の家族の過去と事件の両方を紐解いていくことになる。
本作は、その年のベルリン国際映画祭の「Berlinale Series Market Selects」部門で上映された。この部門は、新しいテレビシリーズを国際的に紹介する場であり、本作が世界的に期待されているシリーズであることを示している。また2022年ドイツテレビアカデミー賞では主演男優賞、主演女優賞ほか、多くの部門で受賞、ノミネートされ話題を呼んだ。
制作:2022年 ドイツ/尺約55~60分×全6話/字幕版/原語:ドイツ語/原題:Divided We Stand
監督:ダスティン・ルース 脚本:イェンス・コースター ほか
出演:ナディヤ・ウール(カロ・シューベルト(カロリーネ))、ファビアン・ヒンリヒス(ペーター・ジモン) ほか
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