2024/09/29

【ミステリーの本場の新作を要チェック!】最新!ブリテン諸島発祥のミステリードラマおすすめ8選

今回は、ブリテン諸島発祥のミステリードラマを8作品ご紹介!ブリテン諸島とは、グレードブリテン島、アイルランド島、およびその周辺の島のことです。国と地域としては、イングランド、ウェールズ、スコットランド、アイルランドが該当します。上質なミステリー作品の宝庫であるかの地に思いを馳せながら、ぜひ今回ご紹介する新作をチェックしてみてください。

マーロー殺人倶楽部の事件簿


© Monumental Television 2024 All Rights Reserved. Licensed by ITV Studios Ltd.

大人気シリーズ『ミステリー in パラダイス』のクリエイター、ロバート・ソログッドによる同名ベストセラー小説を映像化!元考古学者のジュディスは、隣家から銃声がするのを聞きつけて通報するものの、駆けつけた警察の捜索では何も見つからない。結局自力で隣人の遺体を見つけたジュディスは、独自の調査で隣人の死の真相を突き止めることに…。

元考古学者のジュディスはテムズ川のほとりで優雅な独身生活を送り、日々の癒しは猫とクロスワードパズル、日課はテムズ川を(裸で)泳ぐこと。そんな彼女とアマチュア探偵団を結成することになるのは、司祭の妻であり二児の母親として忙殺される日々を過ごすベックス、そして女手一人で育てた娘が離れていく寂しさを抱えながら犬の散歩代行者として働くスージー。年齢も、身を置く環境もバラバラな女性たちが、それぞれが持ち合わせるスキルや知識を活かして、平穏で美しい田舎町で巻き起こる殺人事件の謎に立ち向かっていきます。

主人公たちが抱える悩みや不安、日常で感じる「ささくれ」のようなちょっとした痛みというものが、どこか共感できるものばかり。観る人にとって、彼女たちの存在をより身近に感じることができる丁寧な描写になっています。ジュディスたちがひとつひとつ手がかりをつなぎ合わせていく謎解きも見ごたえたっぷりのミステリー作品です。

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リドリー~退任警部補の事件簿


© West Road Pictures & All3Media International

妻と娘を失った悲しみから警察を早期退職したリドリー。静かな海辺を見つめながら黙々と日々を過ごしていた彼は、ある事件をきっかけに、かつての部下キャロルに頼まれて警察の相談役として仕事に復帰することを決意する。リドリーは、元ベテラン捜査官としての知識と経験で、現役警察官たちをサポートしていく。

『ライン・オブ・デューティ 汚職特捜班』のエイドリアン・ダンパーが主演を務める硬派なミステリードラマのシーズン2が登場。今なお癒えない喪失の傷を抱えるリドリーは、少しずつその感情と向き合いながら、次々と起こる陰惨な事件の解決に立ち向かっていきます。二話完結型で進行する本作は、一つひとつの事件が非常に入り組んでいます。登場人物たちの思惑が複雑に交錯し、誰もが何かのために嘘をついている、という状況の中で、リドリーとキャロルはどう真実に近づいていくのか?

各エピソードの最後では、エイドリアン・ダンパー演じるリドリーが歌を披露するシーンが登場します。多くを語らない主人公であるリドリーですが、この歌唱シーンでは、事件を経たリドリーの感情そのものを歌にのせているかのようです。登場人物の感情と、謎解き、どちらも丁寧に作られた作品です。

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退職教授ハリーの名推理


© Harry Wild Productions Limited 2023

文学部教授を引退したハリーが、次に掲げた目標は「小説でも書きながらのんびり過ごすこと」。ところが、警察官である息子チャーリーが担当する事件の捜査資料を“うっかり”見てしまい、持ち前の好奇心が触発されるハリー。出会いがしらに強盗された縁で知り合った不良青年ファーガスを巻き込み、長年の教授生活で培った文学の知識でもって、数々の知能犯に挑んでいくことに…。

『ドクター・クイン 大西部の女医物語』『007 死ぬのは奴らだ』で知られるジェーン・シーモアが、アクティブな退職教授ハリーを熱演する一話完結ミステリーのシーズン2が登場!さらに無茶に拍車がかかるハリーと、がむしゃらに追いかけてそれをフォローするファーガスの、「家族じゃないから頼れる他人」という独特のバディが、今シーズンもきっと癖になるはずです。

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警視グレイス


© ITV Studios Ltd 2024

最愛の妻サンディの失踪によって深い心の傷を負ったロイ・グレイス警視。ただひたすらに仕事に打ち込む日々を送る彼は、優秀で頼りがいがある性格から部下からの信頼は厚いものの、その“独特な捜査手法”が問題となり、左遷の危機にあった。そんな状況を憂いた相棒ブランソンの機転によって、重罪事件の捜査に加わったグレイスは、多くの事件を解決に導くことで少しずつ人生を取り戻していくのだが…。

世界で約2,000万部以上売り上げる英国の作家ピーター・ジェイムズの「ロイ・グレイス」シリーズを映像化!待望のシーズン4の第一話では高齢者を狙った強盗事件が発生。縛り上げられ、拷問されるという悪質極まりない犯行にグレイスたちが立ち向かいます。『華麗なるペテン師たち』や『刑事シンクレア シャーウッドの事件』でおなじみ、ロバート・グレニスターがゲスト出演していますよ。

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死亡記事担当エルビーラの殺人予測ノート


© 2023 - OBITUARY RIGHTS Limited

アイルランドの小さな町で育ったエルビーラは、出生時に母親を失って以来、幼いころから死に対して不思議な安らぎを見出していた。学生時代にうつ状態に苦しみ治療を受けていたエルビーラだったが、5年前に薬を絶ち、今は地元新聞の死亡記事担当の記者として働いている。しかし、売り上げが低迷する新聞社は、固定給を廃止。記者への報酬は記事の掲載ごとに支払われることに。人口5000人の町でそう都合よく誰かが亡くなることはない。そこで生活のために仕事をしたいし原稿料も欲しいエルビーラは、ある画期的な方法を思いつくのだった…。

ダークな雰囲気と、笑っていいものか一瞬ためらうコメディ要素が癖になるアイルランド産ミステリーが日本上陸です。本作の魅力はなんといっても死に魅せられた主人公エルビーラ。周囲からの「なんか暗い人」イメージとは裏腹に、目まぐるしく機転を利かせてピンチを華麗に乗り切っていくスタイルは、ミステリー作品の主人公としてはかなり人気になりそうな予感。個人的には大好きです。

地元新聞の売り上げが低迷するのも、そのために予算を削減するのもある程度はやむなしとはいえ、固定給をやめて一記事ごとに報酬を、というのはかなりの力業。「じゃあ記者はたくさん記事を書けばいいじゃない」となりそうですが、彼女の担当が死亡記事だということを踏まえてもう一度考えてみると、「うっ」となりそうですよね。ではエルビーラが己と父親の生活のためにとった策とはいったい…?鬱々とした雰囲気でも、少しクスッと笑える作品です。

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警視ファン・デル・ファルク アムステルダムの事件簿


© Company Pictures & All3Media International

イギリス出身の推理作家ニコラス・フリーリングの伝説的小説を映像化。原作小説は1960年代に展開されたシリーズでしたが、ドラマ版の本作は舞台を現代のオランダに変更。『バーナビー警部』や『オックスフォードミステリー ルイス警部』の脚本も手掛けたクリス・マーレイをはじめとするスタッフが脚色に参加!エコ産業や麻薬対策、難民問題など、現在のオランダが直面している様々な課題が丁寧にストーリーに盛り込まれています。

主演を務めるのは、『華麗なるペテン師たち』で若きお調子者ダニーを演じていたマーク・ウォーレン。いつも仏頂面な仕事人間、でも部下や同僚には慕われているファン・デル・ファルク警視役は、年齢を重ねたことでぐっと貫禄を兼ね備えた彼の新たな魅力を引き出しています。最新のシーズン4でも更なる凶悪犯との戦いが待ち受けるファン・デル・ファルク警視の活躍をお見逃しなく!

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ミステリー in パラダイス


© Red Planet Pictures Limited 2024

カリブ海に浮かぶ“楽園“セント・マリー島を舞台に、英国人刑事が難事件解決に奮闘する大人気シリーズです。主人公が代替わりしてきたことでも知られる本作。シーズン9から主人公を務めるネヴィル・パーカー警部補も、登場したころの「南国アレルギー」っぷりが嘘のように、すっかりセント・マリーでの暮らしになじんだ様子。蚊にパニックを起こし、日焼け止めを塗りながら歩くかつての姿を知っている人ほど、ついつい感慨深い思いになるのではないでしょうか。

警察学校を優秀な成績で卒業して島にやってきたナオミ、お調子者でうっかりも多いけど憎めないマーロン、そしてシーズン12から正式に警察署の職員となった頼りになるダーリーンを加えて、安定感のあるメンバーで、島で起こる様々な事件に挑んでいきます。最新となるシーズン13第一話では、卒業したメンバーのその後の話が少しわかるようなファン必見の演出もありますので、お楽しみに!

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ミステリー in パラダイス番外編 警部補グッドマンの事件簿


© BBC Studios 2024

そんな『ミステリー in パラダイス』の二代目英国刑事だったグッドマン警部補が主人公となったスピンオフ作品『ミステリー in パラダイス番外編 警部補グッドマンの事件簿』もついにシーズン2が登場です。

セント・マリー島を離れてロンドンに戻ったグッドマン警部補は、婚約者のマーサとともに彼女の故郷であるデボン海岸で新生活を始めることに。小さな田舎町で、大都会ロンドンと比べるとまるで時が止まっているかのように静かな警察署に就任したグッドマン警部補でしたが、静かなイギリスの町での暮らしが退屈なものになるはずもなく…。ここでも数々の事件が彼を待ち受けていたのでした。

セント・マリー島で大きく燃え上がったグッドマンとマーサの恋ですが、舞台がイギリスに代わり、婚約という次なる形をとった彼らのその後の物語を描いている本作。ゆっくりゆっくり、恋人から家族へと変わろうとしていく二人の物語ですので、本編を知っている人ほど心にしみること間違いなしです。

シーズン2の第一話では、蒸気機関車を舞台にした劇団主催による「殺人ミステリー・ナイト」のリハーサル中に殺人事件が発生!ロンドン警視庁や警視正からのプレッシャーに負けず、グッドマン警部補と彼のチームはこの事件の謎を解けるのか?まさにイギリスのドラマらしい展開の第一話となっていますので、シリーズファンの方も、新規の方もきっと楽しんでいただけると思います。

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最後に

今回は、ブリテン諸島発祥のミステリードラマを8作品ご紹介してみました。世界地図で眺めてみると、やはり推理作家やミステリー作品を数多く輩出しているエリアだな、ということがよくわかりますね。手がかりを一つずつ調べて真実に近づいていく推理パート、複雑な人間模様を丁寧に描きこむことで観る人の感情を大きく揺さぶるストーリー、どちらも傑出している作品ばかりです。今回は、2024年に新たに日本へ上陸する新作や新シーズンのドラマを紹介しましたので、気になる作品がある方はぜひチェックしてみてください!

(文:うりまる)

ミステリーチャンネルでは、ブリテン諸島発祥の作品を、10月・11月の2カ月間にわたって特集。上でご紹介した話題の最新作からお馴染みの人気作まで、たっぷりお届けします!

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うりまる
2017年ごろから海外ドラマ・映画について執筆中。ミステリー作品ならなんでも好きですが、特にまったりとした(COZYな)ミステリーが好きです。